怒りのコントロールで人生豊かに!絶対学ぶべきアンガーマネジメント
「アンガーマネジメント」とは怒りの感情をコントロールする方法です。怒りのコントロールはとても難しいと思いがちです。私も実際そうでした。
短気な私はたくさんの人と衝突した経験があります。アンガーマネジメントが話題になり、「自分自身をどうにかしたい」と研修にいったところ、実は怒りはポイントさえしっかりとわかっていれば、相手との関わりをうまく保てるだけではなく、自分自身が楽になることを知りました。
介護職の仕事だけではなく、普段の生活にも使えます。また、介護職の方や、それ以外の業種の方も社内での研修で活用できるように作成しております。「社内の研修なにしようかな?」とお困りの方、ぜひご活用いただけたらと思います。
※資料については記事の最後にPDFを添付しております。ご自由にお使いください。
・怒ることのメリットデメリット
・怒りの後悔
・アンガーマネジメントとは?
・怒りのメカニズム
①衝動のコントロール
②思考のコントロール
③行動のコントロール
・悪い叱り方
①態度編
②ワード編
・良い叱り方
・まとめ
怒りとは?
怒るということは小さいイラっとすることから爆発するような「怒り」、たくさんの種類があります。人生の中で一度も怒ったことがないという方いますか?たぶん、いないと思います。
それもそのはず。まず怒りとはご存じのとおり喜怒哀楽の怒、感情表現のひとつです。人間にとって自然な感情であり、絶対になくすことのできないものです。
さらに、自分の価値観や自尊心を守るときに怒りの感情が使われるときがあり、身を守るための感情としてとても大切な役割です。
怒ることのメリットデメリット


アンガーマネジメント メリット・デメリット
物ごとには長所短所、メリットデメリットがあるように怒りにもそれがあります。画像に記載されているようなことが挙げられます。
怒りは「負の感情」という言われかたをすることもあるのですが案外メリットもあるのです。
怒りの後悔
今まで怒ったことで後悔したことはありますか?また怒らなかったことで後悔はあるか考えてみてください。怒ったことで後悔したこと・・・想像しやすいと思います。たくさんあると思います。
私自身きつく言い過ぎてしまったこと何回もありますし、ものを投げて壊したこともあります。
では逆に怒らなかったことで後悔はありますか?例えば、利用者に対してひどい言葉使いの職員がいるのに見て見ぬふりをした。
他には遅刻してきた人に「いいよ」って笑顔で言ってしまった。このように怒らなければいけない瞬間に立ち会っているのに、怒れなかった・・・などと後悔することもあるのではないかと思います。
アンガーマネジメントとは?

そもそもアンガーマネジメントは、怒りをコントロールしたり、抑え込んだりすることではありません。怒る必要のあるときに上手に怒り、怒る必要のないときには怒らないようになること。
後悔しないようにうまく線引きしていく、それがアンガーマネジメントです。
怒りのメカニズム

怒りとはなんでしょう?どういうときに起きるのでしょう?

怒りのメカニズム
人は自分が持っている理想、つまり「こうあるべき」と思っていることが裏切られたとき、現実とのギャップに怒りが沸くといわれています。
自分の中で「こうあるべき」が多く、強いほど怒りやすい人なのです。

怒りのメカニズム
画像を見てください。ネジ式のライターZippoです。怒りが生まれる前、このガスの部分にいろいろな感情が書かれてます。「苦しい、悲しい、つらい」そのような心身の状態がガスです。
ガスが増えて充満し、前述した「こうあるべき」が裏切られたときネジが回って着火、つまり怒りになります。これが怒りのメカニズムになっています。
アンガーマネジメントの方法
アンガーマネジメントには3つのポイントがあります。
①衝動のコントロール
②思考のコントロール
③行動のコントロール
①衝動のコントロール

まず、人は怒り始めて理性を取り戻すために6秒かかると言われています。怒りのピークは6秒間です。この怒りを抑えることができれば、怒りに任せた衝動的な行動を抑えることができます。
この6秒間で絶対にしてはいけないことが、言い返したりやり返すことです。人を傷つけたり、関係を壊すことを言ったりするのは大体この衝動的な怒りからくるものだといわれています。
怒りを感じたらまずは6秒やり過ごす。とても大事なポイントです。
怒りをやり過ごす方法
6秒間やり過ごす方法として推奨されているのが、怒りの点数化です。自分が怒り始めて、今この怒りは何点なんだろうと考えます。
10点が人生最大の怒りで、0点が怒っていないいつもの穏やかな状態として「今の怒りは何点ぐらいかな?」と冷静に自分を分析します。
それを何度も行っていくうちに「こんなことでは点数が高く、つまり自分の中で許せない部分なんだ。」「これぐらいは、怒っているけどそうでもないんだな」と怒りの分析ができます。
ほかにもやり過ごす方法としてできるならその場を去ったり、深呼吸したり1.2.3と6秒数えたりとにかく自分に合う方法で6秒をやり過ごすことが大切です。
②思考のコントロール

怒りが発生して6秒待ち、理性を取り戻した後、画像の三重丸を思い浮かべてみてください。
①許せるゾーン…自分の理想と同じ部分「こうあるべき」が起きた状態。怒りは一切ありません。
②まあ許せるゾーン…自分の理想ではないが許せる範囲。許容範囲内ということです。
③許せないゾーン…自分の「こうあるべき」が完全に裏切られたときです。
今の怒りは自分にとって許せるのか?まあ許せるのか?絶対に許せないのか?人間みんな価値観が違うので、このゾーンは人によって違います。先ほどもお伝えした「こうあるべき」が多く強い人ほど、この①と②のゾーンがとても狭いです。
人がイライラするのは、この②か③の丸に当てはまったとき。自分の「こうあるべき」が崩されたので、イラっとします。ただ、②番のまあ許せるゾーンに当てはまったときに、本来ならば許容範囲なので怒る必要はないのです。
しかし自分の機嫌や都合、相手が好きか嫌いという感情で怒ってしまうケースがあります。この思考のコントロールのポイントは2つ。
ポイント1…ゾーンを広げること。自分の中の「こうあるべき」という概念を崩すことです。①と②のゾーンを広げさせる ”努力” が必要です。相手に変わってほしいと思ってもなかなか変わりません。自分の”べき”を解放しゾーンを広げ、許容していくことが自分自身も楽です。
ポイント2…ゾーンを安定させること。機嫌によっていつもは許せる、またはほかの人だったら許せる。だけどこの人だから今日は気分が悪いから「許せない」。それはあまりにも理不尽でなのでやめるべきです。
③行動のコントロール
②思考のコントロールの、3重丸のなかで頑張ってみたけど、やっぱり自分の中で許せないゾーンに入った。
もちろん許せないこともあります。そう感じたらここに来ます。許せないことがあれば怒ってもいいのです。
では怒るときにどのように行動すれば、自分や周りにとって長期的に見ていい結果になるのかを考えてみます。

ここでは「自分の怒りで現状を変えられるのか、変えられないのか」「また、自分の中で重要なのかそうでないのか」を4つにわけて考えます。
左側の上段…自分の怒りで現状を変えられて、更に自分の中で重要であること。これはいますぐに取り掛からなければいけない課題です。部下や子供、また同僚に対し何度も言っているのに、変わらないとイライラした経験がある人が多いと思います。
なぜイライラするのかというと、いつまでにどの程度変われば気が済むのかを決めていないからです。いつまでにどの程度かをまず決めること。
そして最後に相手につたえること。ここで初めて怒っていいのです。
左側の下段…自分の怒りで変えられるけど現段階で重要でないこと。これは今やることではないのです。余力があるときにやればいい。どうしようとイライラすることではなく、できるときにやればいいと線を引いてください。
右側の上段…自分の怒りでは変えられなくて、でも自分の中で重要なことまず変えられないことを受け入れなければなりません。そのうえで現実的な選択肢を探すこと。ウマの合わない上司などもここに入ります。それから介護職だと認知症の方。どうあがいても忘れてしまいます。私たちには変えられないものです。妥協することも大切です。
右側の下段…自分が怒ったところで変えられないし、重要でないこと。ここはもう放っておきます。電車のマナー違反や、買い物で割り込みしてくる人など。それも全てここに入ります。見ていてイライラするなら車両を変える、イライラしないためにはどうすればいいか考えることも大事になってきます。
4つに区切って説明したのですが、簡潔に言うと
「自分の怒りによって変えられることのみに目を向け、変えられないことには怒らない」
です。
自分でどうしようもないことに怒りを感じても、それは無駄なエネルギーとなってしまいます。時間の無駄なのです。
このような場合には「怒るのはやめよう」と結論付けることもとても大切なことです。
こうしてスムーズに区別をすることができれば、怒る必要のない場面では怒らないことができるようになっていきます。
悪い叱り方

では自分の中で許せなくて、自分の怒りで変えられることが発生した際に叱ることを決めました。そこでところかまわず言いたいように叱ればいいのか?それは違います。
多くの人がなにげなく叱っていることの多くには「やってはいけない態度」「言ってはいけないワード」があります。これは特に信頼をなくします。
ー態度編ー
①機嫌で叱ること
もっともしてはいけないことです。たとえば10時集合としたとき、ある日は10時に来ても叱らなかった。違う日に5分前に来たら「遅い!10分前が常識だろ」と叱るとしたら、それは叱る基準が動いている=機嫌によって左右されているということになります。
上手に叱るためには、「叱る基準を動かさない、機嫌ではなくルールで叱ることを徹底する」ということが大切です。いつも機嫌に左右されて怒っている人は、ただの機嫌屋・気分屋というレッテルを貼られ、人は誰も信用してくれません。
②人格攻撃
叱るとはその人の「行動」「行為」「ふるまい」「結果」であり、「人格」「性格」「能力」は叱ってはいけません。例えば先ほどの遅刻の件について、「だらしないから遅刻するんだ」と叱るのはダメです。遅刻した「事実のみだけを叱る」ことです。
③人前で怒る
叱られることは恥ずかしいものです。叱る側として「見せしめ」でわざと人前で怒る人もいるのですが、それは本来叱る目的として無意味です。
またメールや電話で叱る人もいるのですが、これもしてはいけません。表情がみえないと誤解を招く要因になります。叱るときは1対1、そしてフェイス トゥ フェイス が基本です。
④感情をぶつける
よくありがちですが自分の気持ちを分かってほしいと気持ちばかりが優先してしまい、結果相手は責められたという印象しか残らなくなります。自分の気持ちばかりを優先してしまうと本来伝えたいこと、やってほしいことが伝わらないのです。
また物に当たることもここに含まれます。イラっとしたら戸をバンっと閉めたり、食器をガチャガチャしたりするのもこれにあてはまります。
ーワード編ー
叱るときに言ってはいけないワードがあります。これらは経験上、誰でも言われたことも言ったこともあるかと思います。
①過去について
・前から言ってるけど・・・
・何度も言ってるけど・・・
②疑問系で責める
・なんで?
・どうして?
言い方にもよりますが、叱られているときにこれを何度も聞くと責められているように感じる人も多いかと思います。「なんで?どうして?」ではなく「どうしたらいいと思う?」「なにがあればできる?」など未来を聞く言葉がいいです。
③強い表現
「いつも」「絶対」「必ず」これもNGです。一方的に決めつけられると言われた側は反発したくなります。
④程度言葉
「ちゃんと」「しっかり」「きちんと」という程度を表す言葉。よく使ってしまいますが、叱れる側はどのレベルを言っているのか分かりません。「普通は」「一般的に」「常識的に」もこの程度言葉にあてはまります。具体化することが必要です。
上手な叱り方とは

①叱る基準が明確である
機嫌で左右されるわけではなく、会社内や自宅内で決められたルールに沿って叱ることです。
②リクエストが具体的で明確である
「いつまでにこうしてほしい」と具体的に説明することが大事です。
③穏当な表現・態度・言葉遣いである
穏当とは穏やかで無理なく理屈にかなっていることなのですが、そのような表現や態度言葉使いで伝えると相手も聞きやすく理解しようとしてくれます。とにかく相手を責めてはいけないのです。
まとめ

本来怒ることは一番最初にお話したように、悪いことではありません。ただやはり職場内だと、一番は怒ることにより関係の悪化。そしてなにもいえない我慢することが多くなってしまうと思います。しかしやってはいけないことや態度、ワードを理解し怒りを精査しながらうまく活用していけるようになれば、チームとしての向上も期待できます。
介護はチームワークが必須の職業です。うまく叱れる・伝えられるようになれば、お互い意見を言い合えるとても大切な場面そして成長、信頼にもなってきます。私自身アンガーマネジメント勉強し、全部できているのか?というと全く出来てません。ただ少し思考は変わってきたのかな?と感じることもあります。
今まですごく小さいことを気にして怒ってきたことを「もういいっか」と怒らなくて済むことも増えました。事実、気持ちが楽になりました。これは思考の訓練の一貫だと思います。職場内の環境は良いにこしたことはないです。自分の中の信念はぶれさせてはいけないと思いますが小さな固定観念に縛られず、みんなと意見を上手に伝えあいながら相手の立場になって考えることができるといいですね。
どうかみなさん1人1人が意識して職場内の環境が今まで以上に良いものになることを願います。
今回のアンガーマネジメントについて社内の研修にも使えるように、パワーポイントの資料をPDFで添付します。
必要であれば、印刷してお使いください。著作権フリーです。
(PDF)アンガーマネジメントについて













