高齢者必見!身体に及ぼす影響など知らないと怖い水の大切さ!
人間は生きていく上で水分を摂ることは欠かせないです。高齢者にとってはもちろんのこと、水はとても大切です。自分が介護現場にいたときには、毎日「1000mlは水分を摂ること」を目標としていました。
高齢者は体内の水分が減少すると、認知症が進んでしまったり命の危険が伴います。今回は水の大切さを伝えていこうと思います。社内での研修でも活用できるように作成しております。
「社内の研修なにしようかな?」とお困りの方、ぜひご活用いただけたらと思います。
※資料については最後にPDF添付しております。ご自由にお使いください。

ではここで問題です!
Q.身体の水分量は体重の何%?
※水分→血液、体液等全て含む
A・30% B・60% C・80%
正解はB・60%です。成人で体重が50㎏だった場合30ℓが水分だといわれています。
Q.では最も多く水分を含む部位は?
A・筋肉 B・脂肪 C・血液
正解はA・筋肉です。筋肉は体内の貯水タンクといわれており筋肉の約75%が水分でできています。
高齢者は、筋肉が低下することにより蓄えられる水分量が減ってしまい循環機能や脱水症などさまざまなところに影響が出てきます。

水は私たちの体内で4つの役割があります。
①体温調整
体内にある水分は体温調整をしてくれる大事な役割があります。皮膚から水分を蒸発させるときに熱を放出すること、つまり汗をかくことで体温の上昇を防ぎ一定に保ってくれています。
②血液の循環
血液にも水分が含まれており、酸素や栄養素、老廃物を運ぶ役割がありますが、水分量が減り血はどろどろになると様々な病気につながります。
③排尿・排便を促す
水は体にある不要なもの(尿や便)を出す働きがあります。便秘は水分が足りなくなったことによって便が硬くなっている状態のことです。水を十分に補給することで胃腸が活発に動き便秘解消など体の不要なものを外に出してくれます。
④細胞の活性化
脳の中には細い血管がたくさんあります。水を摂ると血流が良くなり脳の細胞に栄養素や酸素を届けることができます。そうすることで脳を活性化させ、認知機能を高めることができます。

体から出ていく水について
体から水は1日どれぐらい出ていくでしょう?
◎体温調整 約700~1000ml
◎排尿 約1000~1500ml
◎排便 約200~300ml
これだけでも1日1900~2800mlの水が体から出ていくということがわかります。
体に入る水について
◎食事
普段食べている食事だけでも約1000ml水を摂ることができます。食材にも水はたくさん入っています。野菜でも、お肉でも、魚でも、それからお汁も水分です。
◎代謝水
代謝水とは簡単にいうと体内で糖や脂肪を燃焼したときに発生する水のことをいいます。生きているだけで自分の体内で約300mlの水を作りだします。
つまり食事の1000ml+代謝水の300ml合計1300mlの水を普通に生活しているだけで摂ることができます。
体から出ていく水は最低でも1日1900mlあるので、食事と代謝水だけでは出ていく水のほうが上回り身体の水分が少なくなります。そうすると脱水症や病気になってしまう可能性が上がってします。
だからせめて1000mlは摂ってもらいましょう、足りない分は水分を摂って補いましょうということなのです。
高齢者の脱水症

脱水症とは体内の水分が不足している状態のことをいいます。
上の画像の表は脱水症の症状を一覧にしています。体内の水分が減ることにより、さまざまな症状が出ます。そして体内の水分が20%なくなると死亡するといわれています。 一般的な成人男性で、およそ8ℓ失われると死に至ります。
高齢者はとても脱水症になりやすいです。それには4つの理由があります。
保水力がない
先述したように筋肉は貯水タンクです。高齢者になると筋肉量が低下して保水することができなくなります。
喉が渇くことがわかりにくくなる
認知症の方は自分の身体の状態を把握することが少しずつ難しくなってきます。
喉の渇きが分かりにくくなり、気が付いたら脱水になってしまっていたということが多々あります。
水分補給をしたがらない
高齢者はトイレが近くなることをすごく気にします。「あんまり飲みすぎるとトイレになるから…」と言ってあまり水分を摂りたがりません。
体温調整ができにくい
高齢者は寒がりです。暑い夏でも厚着をしている高齢者を見たことがある人もいるかもしれません。暑さに鈍感になってしまい、たくさん着こんでしまうことで汗が出すぎて脱水になることがあります。

認知症の方にも水を摂ることはすごく大切な役割があります。先述した水分の役割の1つに「細胞の活性化」があります。細胞の活性化により、認知機能を低下させない働きがあります。
それから、特に大きな理由が見当たらないのに落ち着きがなかったりBPSD(行動・心理症状)が出る方がいます。そのとき私は水分量も必ず確認するようにしています。水分が足りなくてBPSDが出る場合もあります。
認知症の方は自分の不調を言葉にできないために心理状態が別の形で出ていることもあります。

これだけ水分は必要ですよといっているのですが、病気によっては水分を取りすぎないほうがいい例もあります。
①心不全
心不全とは、心臓のポンプ機能が低下していることをいいます。血液のほとんどが水分であり、水を多く摂ると血液量が増えさらに心臓に負担がかかります。循環機能が悪くなり必要な栄養素や酸素を運ぶことができずさまざまな臓器に影響が出てきます。
②慢性腎不全(透析治療)
慢性腎不全になると、尿にある毒素を出すことが難しくなり毒素が体内に溜まってしまいます。その機能を動かすために透析治療をし体に溜まった水や毒素を出します。ただ腎臓機能の程度によっては透析だけでは水分を除去しきれず水分制限をせざるを得ない場合もあります。水分制限をしないと水がたまり心臓や肺に負担がかかってしまいます。
このように医師の指導のもと水分制限がある場合もあります。 病気によって一概にすべて1000㎖とりなさいと言えないケースもあります。

生きてくために必要不可欠な水です。私たちにも水はとても大事ですが、高齢者になるとさらに気を付けないとすぐに脱水を起こし入院となるケースが増えます。日頃から水分を摂ることがいかに大切か、なぜ水分が必要なのかを根拠に基づいて理解しておくことでケアに生かすことができます。
私が介護の現場にいたときに「現代の介護施設では脱水は介護者として失格、恥ずべきことだ」といわれたことがあります。厳しい言葉かもしれませんが、確かにこの研修を起用してからは自分の施設で利用者の入院数がぐっと減りました。
高齢者に、しかも認知症の方に水分補給は難しいこともあります。水が必要な根拠をもとに職員同士で「どうしたら水分を摂ってくれるか?」「チームとして動くにはどうしたらいいか?」という考えをさせてくれたのもこの水の大切さを知ってからです。
ぜひ研修に取り入れてみていただければいいなと思います。
水についての資料はこちら→(PDF)













